【単身・都内】これから引越しをする人に向けて

 

 最近引越しをしたので、そこで役に立った知識をメモのつもりで書いていく。宅建業法についても多少かじっているので、法律と実際の対応についても記していきたい。

 ステータス:都内間の移動・一人暮らし・荷物少

 

1.物件の選定

 【時期】引越しの1ヶ月以上前

 入居までの流れは、内見→申込→審査→契約だ。申込から契約まで2週間程度かかるので、それを踏まえて行動する必要がある。

 

 物件探しを始める際、いきなり店舗に行って物件を紹介されてもそれがいい物件か判断することは難しい。業者の説明を鵜呑みにしないためにも、できれば一週間程度SUUMOなどの不動産検索サイトで物件を探しつつ相場を学ぶことをオススメする。

 

 一週間も見ていれば、なんとなく相場がわかり気になる物件も出てくる。ここですぐに店舗を訪れるのではなく、まずは自分に合った業者を探すほうが良い。なぜなら物件を探すのは自分ではなく業者だからだ。

 そもそも、不動産業界ではREINSというシステムによって物件の情報は業者間で共有されていて、全国の物件を全ての業者が確認することができる。要するに業者間の情報の格差はなく、希望条件さえわかれば、全国どこでも紹介することは可能なのだ。

 だからこそ、自分の物件を探しを任せる人は、信用できる人であってほしいし、自分のやり方と合う人と進めたほうがストレスが無い。いい引越しができるかどうかは、良い仲介業者を探せるかどうかにかかっている。

 

 業者を探す方法は、SUUMOやHOME'Sなどの不動産情報サイト経由で問い合わせをすれば良い。サイトで少しいいなと思う物件を探し、そのページから物件を管理している仲介業者に問い合わせることができる。そこから下記内容を送ればよい。

お世話になります。下記条件を満たす物件がありましたら、PDFにて物件情報を送付願います。いい物件をご紹介いただけましたら店舗にお伺いさせていただきます。よろしくお願いいたします。

【必須】家賃10万円以内、中央線沿い、最寄り駅徒歩5分以内、築年数10年以下【希望】室内洗濯機置場、バストイレ別 

 

 連絡してみるといくつか気になる物件を紹介してくれる業者が見つかるので、ここでようやく店舗まで足を運ぶようにする。時間に余裕があれば、気になる物件情報を他の業者に投げてみて、さらにいい物件を探してみるのもいいと思う。

 いい業者が見つかったらいよいよ物件の選定にかかる。家賃が同じでも保証会社必須であったりその他の条件によって初期費用に差が出るので、気に入った物件があったら、気軽に初期費用の見積もりをお願いしてもらうといい。ある程度目星がついたら内見に行き、最終的な判断を下せばよい。

 

 物件契約までに気になった点

  • 鍵交換代やクリーニング代など入居時に借主負担となっていることがほとんど。しかし、「国土交通省による現状復帰のガイドライン」によると、これらの費用に関しては、収益を得るための必要経費として貸主が負担するのが妥当と記されている

 →この内容を伝えてみたが、「それなら他の物件を探してください」とのことで、借主負担のままだった。人気物件の場合、借主も強気に出れるため、交渉が通らない場合がほとんどのようだ。

 賃貸契約は互いの合意によって決められるものだが、現実では交渉というよりは一方的に決められた内容を押し付けられている。空き家期間が長い等の貸主強く出れないような場合には、交渉してみる価値はある。

 

  • 仲介手数料について、借主から賃料の1ヶ月分を報酬として受け取る業者が多い。しかし、宅建業法には、「借主からの了承が無い場合は0.5ヶ月分しか受け取ることができない(但し、了承がある場合は賃料1ヵ月分まで受け取ることができる)」定められている。

 →伝えてみたところ、「弊社は1ヶ月を報酬として借主様よりいただいております」と突っぱねてくるところがほとんどだった。説明もなく了承を得ていなくても、家賃1ヵ月分の入金をもとに了承を得たとして認識しているようだ。

 

  •  一旦申込をしても契約締結前であれば、取消も可能。業者は一度申込した後は取り消せないというかもしれないが、法律上は問題ない。もちろん、むやみやたらにしていいというわけではない。

 

2.引越し業者の選定

【時期】入居日が確定した後すぐ

  引越し侍は絶対におすすめしない。一括で見積もりを取れるのは便利だが、ひとたび登録をすると、登録されている業者からメールや電話の嵐が待ちうけている。引越し業者に関しては何十社と見積もりをもらう必要は無く、ネットで調べてみてよさそうな2~5社程度から見積もりをもらい、その中から選ぶので十分だ。

 面倒でも必ず1社だけでなく、複数社に見積もりはもらうべきだ。この手間があるかないかで、数千・数万円差がでてくる。

 これは自分の経験則で何の根拠もないが、単身・都内間の引っ越しの場合、自分でレンタカーを借りて運ぶよりは引越し業者にお願いしてしまったほうがいい。コスト・労力・リスク面から考えて業者に頼んだほうがメリットがある。

 

3.賃貸契約時

 契約締結時には、住民票・印鑑が必要となる。転出届提出時と同時に住民票を取得するとスムーズに進められる。

 宅建業法に「契約締結前までに取引物件にかかる重要事項の説明と契約書の配布」が仲介業者に義務として定められている。そのため、締結前に直接質問できる機会が必ずある。

 不満や問題が起きたとき、締結前であれば申込の取り下げもできるが、締結後は解約金等がかかる場合がある。少しでも不安に思うことがあるなら、このタイミングが最後なので遠慮せず聞くこと。

 例 物件の所有者の人柄・経済状況、物件周辺環境 等 

 

4.引越し前の手続き
  • 転出届

 おおよそ引越し予定日の14日以内から提出できる。届出提出後、転出証明書を発行される。これは転入届を提出する際必要になるので大切に保管する。

  • 郵便物転送依頼申込

 転送依頼を郵便局で依頼すると、一年間前住所で送られてきた郵便物を新居に転送してくれるサービス。無料でできる上、手続きも簡単なので申込ことをオススメする。

  • 水道電気使用停止/開始申込
  • ガス閉栓/開栓申込
  • 粗大ごみ廃棄申込

 

5.引越し日前日・当日
  • 冷蔵庫を空にし引越し前日夜から電源を抜いておくこと
  • 荷造りする際、カッターやハサミを取り出しやすくしておくこと
  • ガス閉栓立会い

 オートロックのマンションに住んでいる場合は立ち会う必要がある。

 

6.引越し後の手続き
  •  転入届

 新居に入居した日から14日以内に提出しなければならない。転出証明書、身分証明書、マイナンバーカードが必要。

  • 自動車運転免許住所変更

 マイナンバーカードでは住所変更の申請をすることはできないため注意。転入届を提出する際に住民票を入手しておけば問題ない。新居に自分宛の郵便物でもできる。印鑑必要。変更期限は特に定められていない。

  • クレジットカード住所変更
  • 銀行住所変更
  • 携帯電話住所変更
  • ガス開栓立会い

 閉栓時同様オートロックの場合は立ち会う必要がある。

 

7.最後に

 今回引越しで物件を探している際に担当者にも言われたことだが、「物件情報は生もの」ということ。いい物件は掲示してから一週間で申込がはいってしまう。もっといい物件があるんじゃないのかと、あれこれ迷っているうちに埋まっていってしまうので、引越しの時期が決まっている人はあまり悩みすぎないように。